Jyun Kawasaki

「ヘルメットはライダーの顔であり、自己主張である。」

これは某ヘルメットメーカーの方の言葉ですが、このコメントを聞いて、「なるほど」と思いました。自分だけでなく周りを見ていても大なり小なりそういった要素はあるのかなあ?と思ったりします。Moto-GPの世界になると大半、バイクはもちろんツナギまでも色、デザインをライダーが決める事は出来ないでしょうから、ヘルメットが「唯一の」自己主張になるのでしょうね(一部例外はありますが…)。

また、例えば頭は一つしかなくても帽子は何個も持っていたり、基本的に片腕にしか着けない腕時計を何個も持っていたり、足は二本しかなくても靴を何足も持っていたり…。時や場所、気分によって使い分けたりするというのは珍しい話ではありません。ヘルメットはオートバイに乗るために必ず必要なものですが、私にとってはそんな要素もあるようです。

そんな訳で(?)、今回は私のヘルメット遍歴を書いてみたいと思います。

※重量測定には一応電子天秤を使用しましたが定期的に校正をしている物ではないので、あくまで参考値として掲載致します。また各モデルの感想はあくまで私個人の印象ですので、購入時の参考にはならないと思いますがご了承下さい。

SHOEI HX

初めて買ったヘルメットです。どちらかというと機能よりデザイン重視な感があり、見た目が気に入って買いました。実家に置いてあるので重量は測れませんでしたが、帰省した時に久々に手にするとかなりの重量感がありました。当時は全く気にしてなかったんですけどね。

SHOEI X-8SP RUSSELL (1426g,M-size)

X-8SPRussel

HXが大分ヤレてきたので購入。単純にカラーリングが気に入って決めました。でももったいなくて使えず、本格的に使い始めるのは何年も後、既にカタログ落ちしていました…。

すごく軽くて被り心地が良かったので、気に入ってツーリングやスクール等ジムカーナ以外の用途にはずっと使っていました。

RHEOS NZ? (931g,M-size)

RHEOSNZ

なんとなく「ジムカーナにはジェット型(オープンフェイス)」みたいなイメージがあって、当時クラブの先輩が使っていたものを買いました。が、なんとなく一度もジムカーナには使わず、通勤などちょっとした用途に使っていました。

作りは値段(13,000くらい)なりのもので非常にシンプルです。他と比べてずば抜けて軽いのも納得です。しかし被り心地も値段なり、といった印象ですが…。

ARAI RX-‘7RR3 SPENCER (1540g,以降全てS-size)

RX-7RR3Spencer

NSR購入とほぼ同時期に購入、主にジムカーナで使っていました。漠然と「今回はARAIにしよう」と思って上野に行き、当時限定だったこのモデルを買いました。その後内装を一度総入れ替えして使い続け、ジムカーナキャリア(笑)の半分近くを共に過ごした愛着のあるモデルです。

被った感じがそれまで使っていたものよりも二周り位小さく感じ、内装も全周包み込むように頭にフィットした事にびっくりしたのを覚えています。

ARAI RX-7RR3 limited edition (1477g)

RX-7RR3LimitedEdition

本当は友人にペイントして頂いて大会用として使う予定だったのですが、残念ながら都合が付かず、そのまま眠っていました。たまにタンデム用として使っています。

上記SPENCERと同じRX-7RR3なのですが、頭頂部や口元の吸排気機構やシールド固定部等細部に渡って変更されているようです。

内装の構成も変更されていたのですが、被り心地がちょっとタイトになったような気がしました。

ARAI SZ-RAM (1273g)

SZ-RAM

通勤にRHEOSを使い始めて、試しにしっかりとした(?)ジェット型が欲しくなって、マジョーラカラーで塗られていたSZ-RAMをオークションで入手し、しばらくは練習のみに使っていました。それまでフルフェイスで走っていたのと比べて、視界の広さ、開放感はあるものの顎周りがむき出しになっている感じが不安で、どちらを使おうか真面目に悩み色々試したりもしたのですが、最終的には、ジェットからフルフェイスに換えた直後の視界の狭さ(走りこんでいくと気にならなくなるのですが)に閉塞感を感じるようになり、大会にもジェット型を使うようになりました。

入手後、黒のカッティングシートで龍の絵を入れてもらい、マジョーラの光の当たり具合によって微妙に浮かび上がってくる(実際にはほとんど見えませんでしたが)のが気に入って一昨年まで大会用として使っていました。

ARAI RX-‘RR3 HARADA (1501g)

RX-7RR3HARADA

SRENCERがホントに限界になってきたので購入。大会用として使っていましたが、先のSZ-RAMと交互に使っているうちにジムカーナでは使わなくなりました。現在でもミニバイクやミニサーキット走行などで使っています。

細かい部品に違いは見られるものの、基本的にはlimited editionと同じようです。

被り心地としては、現在使用している中で一番私に合っている気がします。

SHOEI J-FORCE2 (1271g)

J-FORCE2

SZ-RAM入手以降ジェット型がメインになり、街乗りなどオールマイティに使うために買いました。ARAI SZ-RAM2を試したのですが、その時は内装、特に顎周りの締め付けがきつくて私には合わず、断念しました。このJ-FORCE2は被り心地がより深く、全体的に包み込むように感じます。

また、ベンチレーションはいちばん効いているように思います。冬場は街乗りでもシャッタは全閉です。

現在、通勤、街乗り、ツーリング、スポライ等ジムカーナ以外のほとんどの用途に使用中で、かなりのお気に入りのモデルです。

SHOEI X-8RS DAIJIRO (1612g)

X-8RSDAIJIRO

X-8SPと交代させるつもりで購入したものの、J-FORCE2の使用範囲が広く、現在はミニバイクや比較的高速寄りのライディングスクールで使うくらいです。

他と比べて重めで実際持った時にもそれは感じられるのですが、バランスが良いためか被ったときには特別重いという印象はありません。被り心地も良好で、とても良く出来たモデルだと思います。

ARAI SZ-RAM2 (1298g)

SZ-RAMを大会用に使うようになり、練習用として買いました。

以前試した時に感じた顎周りの締め付けが(何故かわからないのですが)全く感じられず、フィット感はJ-FORSE2と甲乙つけ難し、です。ただ(あくまでも体感ですが)J-FORSE2より一周り小さく感じ、重量が中心にまとまっている(と感じる)分、実際の重量よりも軽く感じます。

SZ-RAMと比較すると、外観から受ける印象よりも顎の先の方までカバーされている感が強くて(むしろSZ-RAMが顎がむき出しになっている感が強い、と言った方が適切)、その分安心感があります。

かなり気に入っていたのですが、練習中の転倒で使えなくなってしまいました。

SZ-RAM3にモデルチェンジしたため廃盤になってしまいましたが、RAM3とはまた違った被り心地が忘れられないです。どこかで売っていないかなあ…。

SHOEI X-ELEVEN DAIJIRO (1491g)

X-ELEVENDAIJIRO

SHOEI X-ELEVEN DAIJIRO memorial model (1460g)

X-ELEVENDAIJIROMemorialModel

色々と思うところがあり、最後は勢いで買ってしまいました…。さすが最高級モデルだけあって被り心地を含め、質感が非常に高いです。

X-8RSと比べると帽体が二周り小さく軽くなった感じがします。それでもRX-‘RR3よりは薄皮一枚大きい感じかな?と思います。

いかにも空力が良さそうなデザインがカッコ良いのですが、その恩恵を体感できた事はまだありません…。

ARAI SZ-RAM3(シルバー,1309g)

SZ-RAM3

現在の大会用です。

外観上はRAM2とあまり変わっていないようにも見えますが、実際被った時の印象はかなり違っていて、RAM2よりも帽体自体がタマゴ型に近づいた感じで、開口部でぎゅっと絞り込まれている印象を受けます。ホールド感が高まったと言えますが、逆に窮屈になった感もあり、好みが分かれそうです。

龍をモチーフにしたデザインというのが好きなので、RAMとは違うデザインで龍を入れてもらいました。大会用という事もあって、割とデザインが前面に出る色調になっています。

ARAI SZ-RAM3(フラットグレー,1287g)

SZ-RAM3silver

RAM2が練習中に壊れて使えなくなってしまったので代わりに購入しました。

上のRAM3シルバーと同じデザインで龍を入れてもらっているのですが、大会以外の用途をメインで使うため、色味を抑えています。

余談ですが、SZ-RAM、RAM2、RAM3は上野のUPCというお店で内装のフィッティング調整をして頂いています。最近のヘルメットは大抵内装が取り外せるようになっていて、違うサイズの内装と交換する事でより自分の頭に合うようにするサービスです(ARAI製限定)。

一部のモデルを除き、MサイズとLサイズ、XSサイズとSサイズの帽体は同じものを使っています。違うのは内装の厚さです。同じ帽体(外殻)で内装(中身)を厚くしてM(XS)サイズを作り、薄くしてL(S)サイズを作っています。従って、L(S)サイズにM(XS)サイズの内装を交換して被り心地をきつくしたり、逆にM(XS)サイズの内装をL(S)サイズに交換して被り心地をゆるくするのは簡単なのですが、L(S)サイズの被り心地をゆるくしたりM(XS)サイズをきつくしたりするのは、市販品の組み合わせでは難しいのです。しかし、このフィッティングサービスでは、これを市販品外の内装を使う事で対応できるので、特にSサイズとMサイズの間で悩む人にはとても有難いと思います。

私の場合、店員さんからはSサイズそのままでいいのでは?と言われたのですが、もう少し被り心地を深くしたかったので、天井の内装を2mm薄いものに交換してもらいました。2mmというと微妙な感じがしますが、頭に密着している物の2mmは結構大きいようで、被り心地は大分変わりました。

このサービス自体は基本的に無料で、ヘルメット購入時であればもとの内装と交換という形で費用は一切掛かりません。ヘルメット持ち込みの場合は、色々試した後最終的に選んだ内装を購入する分だけ費用が掛かります。フィット感で悩んでいる方は一度試してみてはいかがでしょうか?

SHOEIの場合は、同モデル同サイズで「ハード」、「ソフト」の2種類の内装があり、それを交換する事で調整できるようです。基本的に購入時についてくる内装が「ハード」で、きつく感じる部分を「ソフト」に交換して調整するようです。

これらの情報は各メーカのHPに掲載されていますので、興味のある方は覗いてみて下さい。

こうしてリストを上げてみると、案外引退させたものが少ない事に驚きました。それでもなんとなく新しいものが出ると試着してみたくなってしまいます。試着してみると同メーカ同サイズでも各モデルによってかなり被り心地が違います。少なくとも私の場合、必ずしも高価なもの、新しいものが自分に合うとは限らないようです。

どうやらオートバイに乗っている間は、私の「顔」探しは終わらないみたいです。