Hiroshi Banzai

ジムカーナを続けるのって、お金が掛かって凹む事、ありますよね?そこで、すっかり休会が長引き、名ばかりのクラブ員となっている私の近況報告かたがた、ちょっとだけ気が大きくなる(かも知れない)お話をお届けします。 現在私は、競技用自転車(9割以上は競輪選手用)のフレーム製造工房に勤務しております。もともと学生時代に競技をやっていた関係から元の世界に帰った形ですが、趣味と勉強も兼ねて、自分でもまたレースを走っています。

学生時代には親のスネをかじって走っていたので高い機材を使いたくても使えず、その反動で今の面白そうな機材を使ってみたいというのも、走っている動機のひとつです。

モーターサイクルだといくらお金を積んでもMotoGPマシンは買えませんが、自転車の場合、普通のサラリーマンでもトッププロが使っているのと同じ製品が買えてしまうのが良かったり悪かったり。

例えばフレーム。競輪の場合、通常の自転車競技と異なり日本自転車振興会独自のレギュレーションがある為、出来る事に限りがあるので大した金額にはなりません。

が、通常の国際自転車競技連盟レギュレーションが適用される自転車競技の場合、フレームだけで50万円を超えるものも珍しくありません。

それがプロや実業団トップレベルの選手が1シーズン本気で使うと結構ヘタってしまったり。完全に消耗品です。

勿論、アクシデント一撃で壊れてしまう事も珍しくありません。単独でタイムトライアルするジムカーナと異なり、数人からときとして数百人同時に走って競う自転車競技の場合、接触は茶飯事です。

事実、私も一昨年、レース復帰後まもなく投入したカーボンフレーム(定価21万円)を、5ヶ月後レースでの落車(=転倒の事)一回で全損にしました(もっともその際は人間のフレームもかなり破損した為、多重に掛けた保険のおかげで経済的負担はほとんどありませんでしたが)。

そしてカーボンリムの決戦用(=レース本番でしか使わない)ホイールが前後1ペアで20万円以上とか、最近は半ば常識化。

もちろん、そんなにお金を掛けずに楽しむ事も出来るのですが、「凄い機材を使ってみたい」というのも走る動機の一つですので、そういう機材を使う人には「お金掛かり過ぎて辛い」という悲壮感はあまりありません。

競技レベルが上がるほどストイックになるので、高い機材を使っていて遅いと恥ずかしいという風潮も強くなり、ホビーレーサーの方が高い機材を使っている事もしばしばです。

モーターサイクルジムカーナには非常にストイックな側面があり、上位シードになるほど「マシンにお金を掛けるのは恥ずかしい事。いかに安く上げているかが自慢」的な風潮もあったりします。  

それはそれで大いに結構なのですが、色々乗り換えたり改造したり、マシンそのもので楽しむスタイルも良いと思います。

むしろ、2輪業界存続の為にはたくさんお金を落とす人が絶対に必要で、高いバイクや高いパーツを使っている人を見たら、「私に代わってお金を使ってくれてありがとう」と感謝の気持ちを忘れずにしたいものです(笑)。