Katsumi Jitsukawa

今まで生きてきたなかで、部活だったり趣味だったり、かじった程度からかなり真剣に練習したものまで、いくつかのスポーツを経験してきました。

小学校の軟式野球から始まり、柔道、卓球、オートバイ、4輪自動車、テニス、スキー、スノーボード、この中で最も好きな種目はオートバイです。

自分の中では得意な種目なのですが、このクラブの中では現在一番下手な人と言う事になります、しかし一つだけ得意な分野がありました、今回はプライムな人々もそれ程詳しくはないであろう、運転免許取得についてお話ししたいと思います。

私は以前都内の指定自動車教習所に勤めていました、自動車教習所というのは、未公認教習所、公認教習所の二種類に大別できます。

未公認教習所とは、大まかに言うと広い敷地に試験場と似たコースを造り、自動車の運転を得意とするかたの指導により、何時限か練習をして、自分の住所を管轄している公安委員会(運転免許試験場)で学科と技能の試験を受験し、合格すれば運転免許を取得出来るというシステムの教習所です。

メリットとしては、入所金や教習料が比較的安価で、一日に何時限でも練習出来るので、朝から晩まで練習し3日後には受験したいかたには、安く早く免許を取得出来るので最適だと思います。

デメリットとしては、試験場で受験するわけですが、警察官である試験官は、受験者が合格しようが不合格になろうが何の利害もありません、公平な厳しい目で採点し容赦無く落とされます、因って3日後に合格出来るかは受験者の実力次第になります。

公認教習所とは、公安委員会指定自動車教習所のことです、試験場での実技試験免除などと聞くと誤解されそうですが、試験場の実技試験の代わりに修了検定(仮免試験)と卒業検定(路上試験)を行います、教習所の卒業証明書が実技試験の合格証となり試験場では学科試験に合格すれば運転免許が取得出来るというシステムの教習所です。

メリット、デメリットは公認未公認それぞれ正反対の関係でしょうか。

自動車教習所が公安委員会の指定を受けるためには、職員、設備、コースの規模、形、教習カリキュラム等、全ての事柄について事細かに運営方法が決められています、定期的に監査もあり教習内容や検定は的確に厳正に実施されているのか等、細かく鑑査されます。

教習時限数や検定合格率も指摘されます、卒業までの教習時限数が多過ぎると教習内容は適切なのか?検定合格率が低いと教習終了の見きわめが甘いのではないか?因って教習所としては、教習時限数は必要以上に増えず、検定合格率が高いほうが免許本部に対しての体裁は良いのです。

と言う事情もあり指定自動車教習所の検定員は合格して欲しいという目で採点をしているので、よほど決定的なミスをしない限り合格する可能性は高いです、会社の経営側としてはドンドン回転し新しいお客様が入所することにより入所金が増えるのが理想なのです。

仮に教習所を卒業したかたが試験場で受験したら、かなりの確率で不合格になると想像できます。

‘96年9月の道交法改正により大型自動二輪車免許も指定自動車教習所を卒業すれば技能試験が免除になりました、それ以前は試験場で受験し合格しなければ、一般公道で大型自動二輪車に乗る術は無かったのです。

腕自慢の中型ライダー達は、憧れのビッグバイクに乗りたくて試験場で受験するわけですが、10回20回通ってようやく合格できる狭き門などと言われていました、一方2~3回ですんなり合格してしまうかたもいました。

どのような資格試験も同じだと思いますが、勉強せずに100回受けても合格出来ないでしょうが、合格基準に達するくらいしっかり勉強してから受験すれば、少ない回数で合格出来ると思います。

運転免許試験に関して世間一般的に大きく誤解されているようですが、

『運転免許試験とは、道路の使い方の試験です』

運転操作が上手いか下手かはどうでもいいんです、日本の道路交通法を理解し、それに則った道路の使い方が出来ているかを採点します、練習して取ると言うより勉強して取ると言ったほうが正しいと思います。

ただ、最低限暴走しないで動かせる程度の技術は必要です、商店街付近の狭い路地では自転車の駐輪も多く、曲がり角の向こうから対抗自転車が向って来ているかもしれません、そういった危険の多い場所で接触事故や人身事故を起こさずに安定して安全に通れるかという事は要求されます。

自動二輪車の試験に限らず、課題コースは出来れば良いのです。4輪車の方向変換、クランク、S字は一つの角(カーブ)で2回まで後退し切り返して通過出来ればクリアです、縦列駐車は2回まで幅寄せし、斜めに向いていようが駐車スペースに収まっていればOKです。

2輪車のクランク、S字、スラロームも何かあったら直ぐ停止出来るよう車体はなるべく垂直を保ち、障害物(パイロン)に接触事故せず安全に通れればOKです、一本橋はドブ川に渡してある板を渡るつもりでちょっとくらい速くても転落しない事優先で、急制動は停止線にバスが飛び出したと思い全力で止まります。

指定速度何キロ何速と指示された場所以外は、課題コースでも、交差点でも、どの曲がり角でも状況に合わせて1速でも2速でも半クラ使っても状況に適した安全な速度で動いて下さい、特に決まりはありませんので固く考える事はありません適当に!レバー操作はどの指でも構いません3本以上の指で操作して下さい。

試験は100点満点中70点までが合格ですから30点(5点を6回)ミスしても合格ですから意外と大丈夫です。

一方、法規走行は乗車してコースを走り降車するまで7割方は道路を通行しています、これが大事です。

発進後、何度も右左折し、障害物を避け、終着点に駐車します、この間何十回か進路変更を行います。

進路変更とは、通行している車線から隣の車線に移るのも進路変更、同一車線内で右左折するために寄るのも、駐車車両を避けるのも戻るのも、とにかく現在通行している位置から数十センチ以上ズレる事を進路変更と言います。

進路変更する場合、周囲の車両が気付いてくれるよう早目のタイミングで合図を開始します、具体的には3秒以上点滅するようにし、その間にバックミラーやサイドミラーで急接近してくる車両はないか?すぐ後ろ脇にバイクがいないかをチェックしておきます。

通常走行している時、日本の場合は道路中央のセンターラインよりも左側を走る事になっています、道路の幅にもよりますが、自車線の中でも右寄りを走るよりも左寄りの方が衝突した時のエネルギーが少ないので、自車線のど真ん中でなくどちらかと言うと左寄りを通行します。

右左折したい時は、それぞれの方向に寄せ合図を出しておきます、曲がる地点より30m手前の地点ではこの右左折体勢が整うようにしておきます、右左折後直ぐに右左折するような場合は30mの距離がとれない事があります、この場合は一つ目を曲がり終わった地点で次の右左折体勢が整っていれば良いのです(この場合一つ目を曲がり終わる頃に次の右左折体勢ラインにのせるので進路変更は省かれます)

このように法規走行は、アクションを起こす度にやらなければならない事がたくさんあります、この作業を厳密に1つ1つチェックして減点するとあっという間に基準点を下回り合格者は殆んどいなくなってしまいますが、大体出来ていればOKです。

運転免許試験は、道路を正しく使う事が出来れば試験場でも合格出来るものです。
私が大型自動車免許を受験した時の事です、初回なので待合室の壁に貼られている図を見てコースを覚えていると、「初めてかい?」と声を掛けられました、そのかたは今日で7回目「ラッキー7なので完走出来るとイイなぁ」と言っていました、「初めてじゃ今日は顔見せみたいなものだから、コースは覚えなくて大丈夫だよ」とアドバイスしてくれました、確かに4輪の試験は試験官が助手席に乗りコース順路を指示してくれるので、コースを覚えていなくても大丈夫です。

そして私の試験は…無難に完走、試験官より合格の申請用紙を渡されました、荷物を取りに待合室に戻ると先ほどのかたが「その紙は!?と信じられないような顔をしていました」自己採点ではノーミスだったと思いますが、70点以上取れれば1回目でも合格出来るわけです。

一般公道を運転するのに特別高度な技術は必要ありません、道路交通法を勉強し、しっかり理解すれば難なく運転免許は取得出来るものです、これからオートバイに乗りたいと思っているかた、大型自動車や2種等の免許取得を考えている方の参考になれば幸いです。

道路には危険がたくさんあります、他の車両、自転車、歩行者が前後左右あらゆる方向から通行してきます、見えている危険だけではなく見えていない危険もあります、運転免許取得後は自分の操作技術を高めて精神的な余裕を作って下さい、生まれた余裕はその分ペースを上げずに、見えていない危険を探す事に使って下さい。

2輪も4輪もジムカーナは、比較的低速で経済的で安全に操作技術を高める事が出来ると思います、競技に参加しなくとも、練習だけでも楽しくレベルアップ出来るので、興味のあるかたは是非体験してみて下さい、見ているよりもやったほうが楽しいよ!